胆道
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報告(secondary publication)
超音波内視鏡下胆道ドレナージの安全施行への診療ガイドライン:2018
伊佐山 浩通中井 陽介糸井 隆夫安田 一朗河上 洋良沢 昭銘北野 雅之入澤 篤志潟沼 朗生原 和生岩下 拓司藤田 直孝山雄 健次吉田 雅博乾 和郎日本胆道学会日本消化器内視鏡学会日本消化器病学会日本膵臓学会
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2019 年 33 巻 5 号 p. 793-816

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抄録

超音波内視鏡下胆道ドレナージ(Endoscopic ultrasound/ultrasonography-guided biliary drainage:EUS-BD)は比較的新しい胆道ドレナージ手技で,経乳頭的な胆管カニュレーションが不成功または困難な場合に施行される.臨床的な有用性の一方で,EUS-BDは出血,穿孔,腹膜炎といった重篤な偶発症が起きることがある.本論文の目的は安全な手技と非熟練施設への手技の導入のために診療ガイドラインを提供することである.本ガイドラインはpatient-intervention-comparison-outcome(PICO)に沿ったClinical questions(CQs)とCQを理解するのに必要なQuestions(Qs)で構成した.文献の検索はPubMedとThe Cochrane Libraryを用いて行った.推奨文,エビデンスレベルの決定,推奨の強さはGRADE systemに従って決定した.ガイドラインの作成は,作成委員会,専門家委員会,評価委員会,外部評価委員会の4つの委員会で行った.我々は13個のCQs(方法,デバイス選択,補助療法,偶発症のマネージメント,教育,倫理)と6個のQs(定義,適応,成績,偶発症)を作成し,それぞれに推奨文,エビデンスレベル,推奨の強さを記載した.また,本ガイドラインは手技の実際,偶発症のマネージメント,EUS-BDの倫理面への配慮,非熟練施設への導入についても説明している.

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© 2019 日本胆道学会
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