遺伝性腫瘍
Online ISSN : 2435-6808
診療ガイドライン
小児・成人のためのCowden 症候群/PTEN 過誤腫症候群診療ガイドライン(2020 年版)
高山 哲治五十嵐 正広大住 省三岡 志郎角田 文彦久保 宜明熊谷 秀規佐々木 美香菅井 有菅野 康吉武田 祐子土山 寿志阪埜 浩司深堀 優古川 洋一堀松 高博六車 直樹石川 秀樹岩間 毅夫岡﨑 康司斎藤 豊松浦 成昭武藤 倫弘冨田 尚裕秋山 卓士山本 敏樹石田 秀行中山 佳子
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2020 年 20 巻 2 号 p. 93-114

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抄録

Cowden症候群/PTEN過誤腫症候群は,PTEN遺伝子の生殖細胞系列の病的バリアントを原因とする常染色体優性遺伝性の希少疾患である.消化管,皮膚,粘膜,乳房,甲状腺,子宮内膜,脳などに過誤腫性病変の多発を特徴とする.巨頭症および20歳代後半までに多発性皮膚粘膜病変を発症することが多い.ときに小児期に多発する消化管病変,自閉スペクトラム症,知的障害が診断の契機となる.また,がん遺伝子パネル検査によって診断される可能性がある.乳癌,甲状腺癌,子宮内膜癌,大腸癌,腎細胞癌などの悪性腫瘍を合併するリスクが高く,適切なサーベイランスが必要である. 本診療ガイドラインでは,小児から成人にかけてシームレスに,正確な診断と適切な治療・サーベイランスが行われるよう,基本的事項を解説し,4個のクリニカルクエスチョンと推奨を作成した.

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© 2020 一般社団法人日本遺伝性腫瘍学会
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