「プレフレイル高齢大腸がん患者のための臨床的提言」外科治療に関する提言─総論─

書誌事項

タイトル別名
  • Provisional Clinical Opinions (PCOs) Recommended by the Surgical Treatment Working Group for Vulnerable Elderly Patients inColorectal Cancer: General Remarks on Surgical Treatment

この論文をさがす

抄録

<p>本稿では,プレフレイル高齢大腸がん患者に対する外科治療について述べる.</p><p>高齢大腸がん患者に対して外科治療を行う際は適切な術前評価と術中評価が重要である.術前の身体機能低下・認知機能低下・低栄養・併存症・多剤併用・骨格筋量の低下は術後合併症や死亡のリスク要因となる.術中は輸液量制限や目標思考型輸液管理に基づいた輸液管理と脳波モニタリングによる厳密な麻酔深度管理を行い,低体温症や皮膚,筋肉,神経,循環障害を予防することが術後合併症の低減につながる.しかし,リスク因子の程度と術後合併症の関連に関する質の高い論文は存在しない.またプレフレイル患者に対して標準治療が困難である場合,手術侵襲の減弱により手術治療が許容されるかどうかに寄与するデータも存在しない.これらの問題点を解決するためには,網羅的な高齢者総合的機能評価のデータの蓄積と解析が必要である.</p>

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (71)*注記

もっと見る

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ