日本交通科学学会誌
Online ISSN : 2433-4545
Print ISSN : 2188-3874
合同委員会報告 緊急車両への反射材取り付けに関する学術的ガイドライン
一杉 正仁有賀 徹三宅 康史三林 洋介吉沢 彰洋吉田 茂青木 義郎山下 智幸稲継 丈大
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2020 年 19 巻 2 号 p. 53-58

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抄録

緊急自動車に対する反射材の取り付けについて学術的に検討した結果、次のとおり推奨する。 1.反射材を車体に取り付けることは、視認性の向上に有用である。 2.反射材の選択においては、再帰性に富んだ反射材が望まれる。 3.反射材の取り付けにおいては、他の交通の妨げにならないこと、車両の前面に赤色の反射材を用いないこと、車両の後面に白色の反射材を用いないこと、が原則である。 4.車体の輪郭に沿って反射材が取り付けられること、車体の下部にも反射材が取り付けられること、は視認性の向上に有用である。 5.蛍光物質を含む反射材は、夜間のみならず、明け方、夕暮れ、悪天候などでの視認性向上に有用である。 6.今後は救急自動車以外の緊急車両、現場で活動する関係者が着用する衣服などで、反射材を用いた視認性の向上を検討する余地がある。

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© 2020 一般社団法人 日本交通科学学会
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